1951年函館市生まれ。 日本デザインスクールデザイン科卒業。 ’98年に日本伝統工芸展奨励賞受賞
長谷川房代 工芸の中でも七宝はとりわけ女性に人気が高い。ある程度の技術水準を持っていれば生徒を集めて教室を開くことは容易だ。経済的にも安定する。長谷川さんにもそのような時代があった。しかし、教室を閉じ、毎月一週間ずつ4年間、東京ー函館を往復した。日本工芸界会員である田中輝和氏に師事したのだ。お金も時間も体力も全てをそそぎ込んだ。 こうして伝統技術を手に入れたのだ。感性は函館が与えてくれ、伝統技術は表現の自由を与えてくれた、と長谷川さんは言う。